C.J. Sterne, "Stigmata"

あらすじ

男娼であるEnkiは娼館という小さな世界しか知らない。ある時、Enkiは客としてやってきた北方のKalenki族の男Reyと出会う。身体に刺青のような疵痕をもつその男は、どうやら盗賊であり、貴族の成れの果てだろうと思われた。誰が相手だろうといつもと同じ、これは仕事だ。淡々と与えられた「仕事」をこなそうとするEnkiだったが、Reyは他の客とは何もかもが違っていた。仕事で身体をつなげているだけなのに、自身の欲望はそっちのけに、あくまでもEnkiを感じさせようとするReyの優しさに次第にほだされていき……。


感想

フランス版M/Mロマンスはどんなもんかと思って、手始めに読んでみたのがこちらです。

MxM Bookmarkさんは親切にもエロ度を5段階評価で区分してくれていて、2016年4月時点で唯一最高エロ度5がついていたのが本作だったのでした。エロエロから始めてみるのもまた一興かな、ということで。

あらすじからも少し推測できるだろうと思いますが、なんかある意味ものすごくBLっぽい話でしたね。基本的にファンタジーだけれど、舞台が娼館であるせいか、最初から最後までほぼ外へは一歩もでません(笑)。世界観などはかなり作りこまれているのに、狭い世界を舞台にしてしまったせいで、それが存分に生かせてないのが残念といえば残念ですね。せっかく魔法の存在する異世界にしたのだから、もう少し冒険活劇的要素もあったらよかったのになあという感想です。もともとファンタジーは非常に好きで、ファンタジーの醍醐味ってやはりアドベンチャーだと思うんですよね。

で、肝心のソッチ方面ですが……。

客×男娼ということで、その手のシーンは満腹になるほど、たっぷりあります。というか、最初から3分の2くらいまでひたすらいたしているだけという……(笑)。甘エッチシーンはてんこ盛りということで、えろえろモードの時に読むのがいいんじゃないかな! ただし、男娼という設定なので仕方がないとはいえ、攻め以外の他の客といたすシーンも少しあるので、そのあたりを受け容れられるかどうかで好みが分かれるかもしれません。

あと、これは自分の読解力不足かもしれないけれど、結末がやや唐突と感じましたね。その前までただひたすらやってただけなのに、この結末へ持っていくのはちょっと無理があるんじゃないかなーと。それとも単に伏線を読み落としたのか……。

閉鎖空間での話であるせいか、CP以外の人物がかすんで見えてしまうあたりも、群像的ではないという意味で、かなりBLっぽいと感じた。

ちなみにBonusもあります。こちらはReyがEnkiの父親を探す話。

私的萌え度: ☆☆☆☆

Journal de MM

フランス語圏のM/Mロマンス小説を紹介しています。 ※男性同士の恋愛を描いたジャンルなので、あまり一般向けではありません。 練習として、試訳を載せる予定。

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